第4回熱海写真俳句ストーリーコンテストの応募は全国から170作品の応募がありました。
事務局では応募作品の中から各部門15作品(計30作品)を優秀句として選ばせていただきました。この優秀句作品の中から各部門5点の入選作、入選作の中から1作品を森村誠一賞として決定いたします。
最終審査の発表は4月上旬を予定しています。
自由句部門優秀句
(順不同、敬称略)
初花や寺に世継ぎの生まれたる | 岡本海月 |
樹の中に想い蓄え春を待つ | 梶浦さくら |
妻という枷なく生きて梅の花 | 久喜聖子 |
室町の香り運ぶか臥龍梅 | 山縣輝夫 |
春悲し赤い支那靴待ちぼうけ | 志水 芯 |
香を残し梅の妖精消ゆるころ | 酒井和平 |
梅の香や日中韓と顔連ね | 水田 陸 |
俳諧を始める君へ梅の香 | 杉山美加 |
分校や「サクラガサイタ」二部授業 | 杉山榮一 |
約束の満開窓の朝桜 | 清水千賀子 |
つきあひの夫より長き家桜 | 碩真由美 |
母もまたそのひとひらか散る桜 | 雪井苑生 |
桜散る終の棲家を畝として | 渡邊安雄 |
さくら駅発花吹雪銀河行き | 牧田竜太郎 |
矢のごとく往きて戻らぬ花盛り | 堀ノ内和夫 |
課題句部門優秀句
(順不同、敬称略)
明日こそともに紅色梅二輪 | 相澤宣男 |
春光の空は儚い淡き色 | 石井絵理 |
うとうとと幼き母ぞ梅真白 | 岩浅利泰 |
過去形になれぬ桜の思いかな | 北山直身 |
校了の朝の梅の真白かな | 杉山公宏 |
夕暮れの仄かに白き梅林 | 鈴木鐡雄 |
梅唄う五七五の音を秘めて | 高安利幸 |
紅梅や水の流れを背なに聞き | 成川和子 |
魁の梅に桜に目白かな | 林田 諄 |
熱海には御伽のような春の夢 | 二見匡彦 |
運開く梅に枝番八七七 | 遊橋恵美 |
聞き慣れぬ言葉が触れて梅光る | 吉田宏 |
梅が香や十七文字の恋模様 | 前田幸恵 |
仰ぎ見る色即是空春光る | 山内武美 |
四方より光集めて春動く | 宗方文子 |