写真俳句は「写真」と「俳句」の組み合わせ
あなたは撮った写真を人に見せる時にその時の状況や心境を伝えたりしませんか? 写真にはたくさんの情報が入っていますが、その写真を撮った時のあなたの感情を写し込むのは難しいですよね。また、もっとその時の音や匂い、季節感を伝えたいと思ったことはありませんか?
俳句や川柳にも情景や風景を思い起こさせる作品があります。でも、それをリアルに見てみたいと思うこともあります。写真俳句はそういった気持ちを表した新しい表現の一つです。ここでは、写真俳句の基本的なことを説明していきます。あなたなりの解釈でこの新しい表現世界を楽しんでください。
写真俳句の基本
写真俳句を始めるに、まずは基本的な3点を覚えておきましょう。
- 自作の写真を使う
- 自作の俳句を付ける
- 写真を俳句を一体化させて表現する
まずは写真も俳句も自作のものを使いましょう。軽い気持ちで人の写真、俳句を使うと著作権に触れることがあります。基本的にどちらも自作のものを使うようにしてください。写真と俳句がかけ離れずに、内容が一体化するような組み合わせを考えてみましょう。最初から本格的な写真や俳句は必要ありません。少しずつ写真と俳句が溶け合うようにしていきましょう。
写真俳句の写真にとって大切なこと
- 高級なカメラは必要ない
- 日常を写し撮る
- たくさんシャッターを押す
最初から高級なカメラは必要ありません。コンパクトデジカメや携帯電話のカメラを使ってみましょう。写真俳句は日常生活の中から生まれる文芸です。凝った写真も最初は必要ありません。少しずつ自分の作品を作りながらカメラの技術を学んでいけば良いのです。たくさん写真を撮りましょう。後からじっくり俳句を考えながら選んでみましょう。
写真俳句の俳句にとって大切なこと
- 俳句のルールに縛られない
- 感動を素直に表す
- 五七五の韻律を大切にする
- 写真の説明にならないようにする
一般的に有季定型の俳句が写真俳句には納まりがいいのですが、最初から俳句のルールに縛られないようにしましょう。その時々の感動を素直に表して写真に添えれば写真俳句は完成します。五七五のリズムは日本人にとって親しみやすい韻律です。最初は川柳でもかまわないので、五七五から外れないように作ってみましょう。一番大切なのは俳句が写真の説明にならないこと。写真に写っていることを言葉で説明する必要はありません。
写真俳句のコツ
写真俳句の基本は理解できましたか? 最後におさらいとして写真俳句を作るコツを覚えておきましょう。ひとつめは『写真と俳句がそれぞれ独立したものである』こと。写真が俳句の説明だったり、俳句が写真の説明にならず、それぞれ単独でも説得力のあるものが理想とされます。
ふたつめは、『写真、俳句がつかず離れずの関係にある』こと。写真俳句の魅力はこの写真と俳句の「不即不離」の関係です。
最後は『写真と俳句の相乗効果を出す』ことです。写真の1と俳句の1が足されて、2を作るのでなく、1+1=2以上の世界を作ることを心がけましょう。
写真俳句の基本とコツがわかったら、次は実践しながら写真俳句を作ってみましょう。