写真と俳句、どう組み合わせる?写真俳句の作成を4ステップで見ていきましょう。

最初は俳句のために写真を撮る必要はありません。いつものとおりの散歩や旅行にカメラを持って出掛けてみましょう。そのときの印象に残った風景、情景を写真に納めておきます。帰ってからじっくり写真を見ながら、その時のことを思い出しながら俳句を考えてみましょう。

step1

005_a写真の季節を見る

神奈川県の鎌倉で、子どもたちが海水浴をしているところを撮影した写真です。海そのものは一年中ありますが、そこに水着の子どもたちがいる。浮輪、強い日射し、波乗りを愉しむ人たち……、夏の炎天が想像できます。

 


 

step2

005_b注目したことがらや写真を撮ったときの印象を書き出す

一番目を引くのは浜辺の反射光。よく観察すると、奥と手前と浜辺とで次元が異なるような印象です。浅瀬で遊ぶ兄弟ですが高波はまだ無理そう。ピンクの浮輪を「持ってくる」と戻る弟……、などを書き出します。

 


 

step3

005_c季語を考える

ステップ2で書き出した言葉や撮影時の状況を鑑みつつ、夏の季語を考えます。季語が考えつかない時に役に立つのが歳時記です。歳時記にはいろいろな季語が載っています。ここでは、「炎天』『海水浴』『夏休み』『水着』『日焼』などが歳時記で見つけられました。

 


 

 step4

005_d俳句と写真を合わせて完成!

単なる海辺の景色ではなく、光の幻想的な”反射光”の効果から来る時空を超えた印象、兄弟の”思い”などを俳句に詠みます。子どものころ、浜辺で一日中遊んで、日焼けをして真っ黒になった記憶をかき立てるような一句に仕上がりました。季語はもちろん『日焼』です。

 


 

では、もう少し実例を見ながら実践してみましょう。

4step_2